店主のひとこと

ドイツ製20センチフィールド・スピーカー

2017.04.24
 当店で扱っています20センチのフィールド・スピーカーを実験用を実験用の箱の箱に組み込んで鳴らしいます。

 ならし運転がということで本来120ボルトをかけるところ半分の60ボルトをかけています。
 音の深みと言いますか、通ってゆく感じが独特です。広がりより奥行きを感じます。1930年代後半、37,8年頃の製品ということですが、作りや特徴的なセンターダンパーの様子からもその通りでしょう。7,80年前の電機製品が実用するということが驚きですが、材料の鉄材からコーン紙の質、エナメル線の質、音作りすべてにおいて当時のドイツの工業力の高さを思い知ることが出来ます。

 そして、第二次大戦、欧州大戦、戦後の混乱を生き延びたのです!

そのスピーカーが日本にやってきて今、音を発している。音楽を奏でている。
当時の設計者がそんなことを考えたはずがありません。7,80年後に海の向こうでつかわれることなど。ですが我々は往事の面影に思いを巡らすことが出来ます。